高島の福祉で働く人の声Work Style

社会福祉法人 すぎやまの家 杉山寮

いっしょに生きるを丁寧に

暮らしを大切にする

大学を卒業後、彦根市の障がい者支援施設に就職し、生活支援員をしていました。働きはじめてから4年目の3月。あの東日本大震災が起こったんです。被災地をはじめ日本中を襲った震災を機に、自分自身の生きかたとあらためて向き合い、「一度の人生やりたいことをやっておこう」と仕事を辞めて、当時付き合っていた今の夫と車で日本一周の旅に出ました。行きたかった場所へ行き、見たかったものを見て、豊かに生きていくということを自分たちなりに考えた旅でした。旅を終えて高島へ戻り、また福祉の仕事をしようと思ったのは、自分の経験を生かしたかったから。大学で学んだこと、前職の障がい者支援施設、旅の経験があり今ここにいるのも、すべては暮らしを大切にしたい想いの延長なのかもしれません。利用者さまの一日も、自分の一日も大切にする。それが今の私の生きかたなんだと思っています。

生活を創る仕事

すぎやまの家は、知的障害をもつ方が利用する定員30名規模の施設です。私は今、ここで生活支援員として利用者さまの生活全般をサポートしています。利用者さまが当施設に入られる背景には、養護学校の卒業後に住む場所がなかったり、ご家庭での生活が難しくなったりと事情はさまざま。そんな、一人ではどうにもできない、その先の生活をいっしょにつくっていくこと。それが私たち職員の仕事です。その人の人生を左右しうる大きな責任を感じながらも、利用者さまがかけてくれる言葉に元気をもらったり、学ばせていただいたり。ともに生活をしている仲間でもあり、与えられることもとても多いです。一人ひとりがありのままで暮らすと、当然ぶつかったりもするので大変なことも多々あります。でもだからこそ楽しい時間は倍になって楽しくなるし、うれしいことも胸いっぱいに。めまぐるしくも毎日が特別で、充実しています。

あいさつしあえる街で働く

一人ひとりの関わりを、ひとつひとつ丁寧に。笑顔を引き出す接しかたを心がけています。言葉にならない思いをくみとり、利用者さまの人生に寄り添うためにも、まだまだ現場には職員が必要です。高島は、支えてくださる地域の方々が多く、福祉施設に対する理解も進んでいるように感じますね。スーパーでも、私がお会計をしているときに、店員さんが利用者さまに商品を手渡して声をかけてくださったり。散歩をしていると、街ゆく人と挨拶するなどのコミュニケーションが生まれたり。福祉の仕事がしやすく、働きやすい地域でもあると思います。自然も豊かで、暮らしやすさもありますね。春には山菜を採りに山へ行くことも楽しみのひとつ。興味をもってもらえると嬉しくて、この場をかりてPRさせていただきました(笑)

  • 社会福祉法人 すぎやまの家 杉山寮
    生活支援員
    田中 絵里さん

    滋賀県野洲市出身。佛教大学社会福祉学部社会福祉学科を卒業後、彦根市の障がい者支援施設へ就職。結婚を機に高島へ移住し、すぎやまの家へ転職。一人ひとりの暮らしを丁寧に、大切にすることをモットーに、利用者さまの生活をサポートしている。

  • [法人紹介]
    社会福祉法人 すぎやまの家 杉山寮
    https://sugiyamanoie.ever.jp/

    「生活を創る」・・・緑豊かな自然に恵まれた地域での作業・生活を通し、時には厳しい自然環境に耐える力を養うことや利用者、職員、家族とともに地域への広がりを目指すことを目的としています。

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